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29th
November
2010

グローバルマーケットトレンド(2010/11/22-11/26):月額7.99ドルの裏側にあるNetflixの経済合理性

先週のグローバル株式市場は軟調に推移し、金曜日のS&P500指数は1189.40ポイント(前週末比-0.9%)となった。

DVDのオンラインレンタル会社Netflix Inc.が22日、月額7.99ドルでストリーミング配信のみのサービスを開始すると発表したことから株価が大幅に上昇し年初来高値を更新した。1週間の株価上昇率は10.9%、1年間では237%となった。また、予想株価収益率(PER)は63.4倍に達し、グローバルMEC企業の中では中国のBaidu Inc.(予想PERは72.6倍)に次いで2番目の水準となっている。
今回のストリーミング配信のみのサービス提供は同社の柱であるDVDのオンラインレンタルからの脱却を示唆しており、戦略的に大きな意味合いを持つだけでなく、財務的な観点からみても同社の得られる経済的な効果は少なくないと考えられる。
これまでは「1枚のレンタルDVDを手元におきつつ、ストリーミング配信を好きなだけ見られる」サービスの料金が月額8.99ドルであったところ、今回の「ストリーミング配信を好きなだけ見られる」サービスが月額7.99ドルとなっている。但し、これまでと同じように「1枚のレンタルDVDを郵送で届ける」サービスもプラス2ドルで受けられる。
ストリーミング配信のみの加入者が1人増える毎に、同社の売上はこれまでに比べて月1ドル減少する。一方、ストリーミング配信とDVD1枚レンタルを選ぶ加入者が1人増える毎に、同社の売上はこれまでに比べて月1ドル増加することになる。
DVDのレンタルを継続するか否かによって、月1ドルが増減するこの新しい料金体系も、もし「DVDレンタルサービスにかかる原価が加入者1人当たり月1ドル」ならば、同社の収益にとって中立的である。
同社の財務諸表によれば、DVDレンタルサービスにかかる原価には、主に郵送代と発送・梱包作業のための人件費が含まれる。

‐ 同社のCEOによると郵送代は年間5億ドルを超えており、これを9月末の加入者数1693万人で割ると年間29.5ドル、月間2.5ドル(A)となる。
‐ また、発送・梱包作業のための費用は第3四半期決算によれば3ヵ月で5206万ドルであり、加入者1人あたり3ドル、月間1ドル(B)となる。
‐ したがって、DVDレンタルサービスに係る原価は1人当たり月3.5ドル(=A+B)と試算され、ストリーミング配信のみの加入者が増えれば増えるだけ、売上は1ドル減少するものの、コストは3.5ドル圧縮されるので、結果的に同社の利益は1人当たり月2.5ドルずつ増加することとなる。

月額7.99ドルは、TV局コンテンツを中心に動画配信を行うHuluの有料サービスの料金と同額であり、同業他社との競合を狙ったプライシングに見えるものの、実際にはNetflixにとっての経済合理性が十分に勘案された水準である。このあたりの戦略的な采配のうまさも同社の高い株価には織り込まれているのかもしれない。

29th
November
2010

国内マーケットトレンド(2010/11/22-11/26):ソニー他3社の電子書籍配信事業会社「ブックリスタ」の事業会社化が発表

先週の国内株式市場は横ばい推移となり、金曜日の日経平均株価終値は前週末比+0.2%の10039円56銭となった。

ソニー(6758)、凸版印刷(7911)、KDDI(9433)、朝日新聞社の4社による共同設立会社の電子書籍配信事業準備株式会社が株式会社ブックリスタとして事業会社化したこと、およびソニーが電子書籍閲覧端末「リーダー」を12月10日より発売すると発表したことが材料となって、電子書籍関連銘柄のフォーサイド・ドット・コム(2330)やパピレス(3641)の株価が上昇し、それぞれ前週末比+10.3%、+7.6%となった。

24日にヤフー(4689)との具体的な業務提携の内容を発表したネット通販「ZOZOTOWN」を運営するスタートトゥデイ(3092)の株価が続伸し、24日の終値は前週末比+10.5%となった。
先日「Yahoo!モバゲー」を正式オープンさせたディー・エヌ・エー(2432)と同様に、国内ポータルサイト最大手であるヤフーとの業務提携の発表は、提携先企業の株価に対してプラスとなる傾向が見られる。

22nd
November
2010

グローバルマーケットトレンド(2010/11/15-11/19):中国民間大手映画会社Bonaのエクイティ・ストーリー

先週のグローバル株式市場は横ばい推移し、金曜日のS&P500指数は1199.73ポイント(前週末比
+0.0%)となった。

17日、中国の映画会社で民間最大手のBona Film Group Limitedがナスダック市場での株式公開(IPO) に向けて申請書類を提出した。
現段階でIPO時の時価総額について推定することは難しいものの、申請書類に記載された同社のエクイティ・ストーリーと財務状況を下記にまとめている。

(エクイティ・ストーリーの骨子)
・中国の経済発展を背景に、映画ビジネス全体の成長とともに自社事業を拡大
・映画に関して垂直統合型のビジネスモデルを追求(配給から、製作・興行・シネマ広告・タレントエージェントまで事業領域を拡大)
・認知度の高まりつつある中国映画のグローバル展開

(財務状況: 米国GAAPベース)
(百万ドル)  2007年  2008年  2009年  ’09年1-9月  ’10年1-9月
連結売上高   22.4   23.4   38.4     15.5      35.0
連結営業利益   2.3    3.7    5.6      0.8       6.0
連結当期利益   2.0    0.4    5.5      1.5      -7.4

また、申請書類には中国における映画興行収入の見通しが記載されている。同社の見方によれば、
遅くとも2012年には中国の興行収入は日本を追い抜く見込みとなっている。

              2009年  2010年予想  2011年予想  2012年予想
興行収入(十億元)   6.2    10.3        14.9     21.0
興行収入(百万ドル) 926.7    1,539      2,227     3,138

16日、NCR Corp.とNews Corp.傘下の20世紀フォックスが、キオスク型レンタル端末でのDVDおよ
びBlu-rayのレンタルに関する契約を締結したと発表した。NCR Corp.は現在Chapter11の法的な枠
組みの下で再生手続きを行っているBlockbusterのブランドを使用したBlockbuster Expressとい
う端末でのレンタル事業を運営している。NCR Corp.は、全米1万箇所に端末を設置する計画であり
Blockbusterの再生にとってはプラス材料だが、同様の事業を行っているRedboxにとっては潜在的
な脅威となるだろう。Redboxの親会社Coinstarの株価は下落し、前週末-2.5%となった。

22nd
November
2010

国内マーケットトレンド(2010/11/15-11/19):マイクロソフトとハンゲームのNHNが事業提携を発表

先週の国内株式市場は続伸し、日経平均株価が約5カ月ぶりに1万円台を回復し、金曜日の終値は
前週末比+3.1%の10022円39銭となった。

国内MEC業界の株価も総じて堅調に推移するなか、オンラインゲームやソーシャルゲーム関連銘柄
の上昇が目立った。
マイクロソフト日本法人と韓国大手ポータルサイト運営会社NHNの日本法人が提携し、交流型ゲー
ムサイト事業を展開すると報じられたことから、国内オンラインゲーム大手ガンホー・オンライン・
エンターテイメント(3765)やベクター(2625)がそれぞれ前週末比+14.0%、+18.2%となった。
マイクロソフトが運営するポータルサイト「MSN」の日本における利用者4000万人と、ハンゲーム
で世界のオンラインゲーム市場をリードするNHNの組み合わせにより、日本におけるオンラインゲ
ームの裾野が広がるとの期待感が醸成されたものと考えられる。

NHNは国内ブログ市場第2位のポータルサイト「ライブドア」を今年4月に買収し、10月の月間ア
クセス数が1.2億人、ユニークユーザー数が943万人と、半年で買収前の約2倍の水準に達するな
ど日本での事業拡大に勢いを有している。そのNHNが本国の韓国で急速に事業転換を図っているの
がポータルサイトのソーシャル化である。MSNとの業務提携もPC上でのオンラインゲームにとどま
らず、携帯電話を中心としたソーシャルゲームを視野に入れたものであると推測され、先行するヤ
フー(4689)とディー・エヌ・エー(2432)の共同事業「Yahoo!モバゲー」との競合も注目される
だろう。

ソーシャルゲームの開発を行うドリコム(3793)は、今後の受注増加が期待され前週末比+4.0%と
なった。

8th
November
2010

グローバルマーケットトレンド(2010/11/1-11/5):数字で見るMGMの破産申請

先週のグローバルの株式市場は5日間続伸し、金曜日のS&P500指数は年初来高値を更新する1225.85ポイント(前週末比+3.6%)となった。

昨年11月から売却プロセスにあったMetro-Goldwyn-Mayer Inc.(以下「MGM」)が3日、連邦倒産法第11章(Chapter 11)に基づく申請を行った。
申請書類によると、6月末時点での負債総額47億9千万ドルに対し、資産総額は清算価値で最大12億5千万ドル(簿価は27億1千万ドル)と試算されている。単純計算すると清算した場合の負債の弁済率はわずか26%ということになる。
巨額の実質債務超過に陥っていた同社の債権者は、
(1)清算(Chapter 7の申請)をして26%相当を早期に回収するか
(2)より高く買収してくれる相手を見つけて身売りさせるか
(3)法的手続き(Chapter 11)のもと再生して時間をかけて高い弁済率をめざすか
など様々な選択肢を検討したに違いない。
(2)の選択肢の候補として、今年3月にはTime Warner Inc.から15億ドルの提案を受け、直近ではLions Gate Entertainmentから総額18億ドル相当の合併の提案を受けていたが、債権者はいずれの提案についても拒否し、最終的にChapter 11による再生の道を選択するに至った。
再生プランにおいて債権者は保有する債権を放棄する代わりに、同社株式の95.31%を受け取ることとなっている。かつてのメジャーなスタジオであるMGMも最近ではジェームズ・ボンド・シリーズやThe Hobbitシリーズ以外の大作を製作していないため、再生後のMGMの株式価値は、4000本以上のライブラリー作品の価値をどうみるかがポイントになるだろう。ホームビデオ市場の縮小もあって、同社のライブラリーから生み出されるキャッシュ・フローは2009年3月期の517百万ドルから2010年3月期には228百万ドルと半分以下まで減少している。このような環境下、同業のLions Gate Entertainmentからの18億ドル相当の提案を断った金融投資家を中心とした債権者による決断は非常に興味深いと言えるだろう。

米国大手ケーブルテレビ2番手のTime Warner Cable Inc.が第3四半期決算を発表した。ケーブルテレビ加入者数は第3四半期で15.5万人減少したものの、売上高は前年同期比5.2%増、営業利益は前同期比12.0%増となった。決算と同時に40億ドル規模の自社株買いの計画を発表したことから株価が上昇し、前週末比+7.2%となった。
ケーブルテレビ加入者数が減っているにもかかわらず売上高が増加する、という傾向は先日の最大手Comcastの決算にも見られたことであり、米国のケーブルテレビ業界ではARPUの上昇によるビジネスモデルの変化が起こり始めている可能性もあり、引き続き加入者数の動向に注目が集まるだろう。

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